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ヨガは旅路だと教わった

家族旅行は、今の家族の姿を切り取り映し出す。

大事なのは家族でどこに行くのかとか何をするのかではなく、想定外のことが起こる人生の旅路を、優しさを持ち寄って楽しい思い出にできるかだと思う。
いつもいろんなことをヨガとこじつけてしまうけど、家族生活に「効果」なんてない。
子育てに効果を求めてしまう母親は、きっとヨガにも効果を求めるのだと思う。
私も最初はそういう母親だった。どうすればこの愛しい主人や息子を幸せにできるのかな、と思い、不甲斐ない自分を責め、何かを許せない気持ちを彼らにぶつけていた。いよいよ大人の時間が欲しい私と、働き盛りの夫、幼い子供を育てなくてはという責任感との狭間で葛藤していた。今だってそうだ。だけど、みっともなくとも諦めなかったことだけは身を結んだのかな。

娘と抱き合ったり、息子に絵本を読んだり、主人と新婚旅行のような珍道中を楽しむ、それらは効果を問いかけるものではなく、私たちがどんなに人生に楽しい瞬間を作り、どんな発見、どんな冒険を皆で共有し、ユーモアやウィットで豊かさを膨らませたのか。世界遺産を旅した人に、どんな効果がありましたかと問いただす人がいないように、私たちはそこにどんなに豊かな発見があったかを知りたいだけで、効果を知りたいわけではない。そう思うと、恩師達が「ヨガとは旅路だよ」と導いてくれたことの意味がわかってくるし、ヨガの効果は無限で多層的であることを伝えたくなってくる。

旅で一番好きなのは、息子の手首を引っ張って「危ない危ない」と空港を歩く時間が、今は私がしゃがみこみ、あなたにはどんな世界が見えるの、と瞳を見つめるとき。だからあなたには Travel No. 1 という名前をつけたのにね。

人は、何かによって余裕を持たなくてはいけない。それは、ヨガでも、登山でも、語らいでもいい。治療とはすがることではなく、思い切り泣いたり、深呼吸したりして、あるいはそれ誰かに許してもらい、自分はまだできるということに気づくこと。ヨガセラピーの先生の仕事とはそれを自らの辛さや苦しさを思い出しながら、同じ人間として応援すること。
そんな気づきをもたらしてくれる人、自発的な取り組み、もしかしたら与えられるや機会、運命のことをもヨガというのだと思う。

バラバラだった家族が、みんなでスーツケースを押しながら少しまた結束しました。

The family vacation reflect the reality of us.

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hokota


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