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ヨガの処方箋は四次元です:ウサギとカメで勝つのは

ウサギとカメはやっぱりカメが勝つのです。

うつや不安に冒されているときほど、ゴール志向になります。
すぐに良くなりたいし、周囲もそれを期待します。だから上級者向けポーズやきついワークアウト、瞑想マラソンなどに取り組んでしまいます。
これらはゴールを達成できたことに重きを置くものであり、どんな手段を用いても達成できればいいのです。
本当はその過程にこそ真の学びと成長があるのに、です。(私の父は、子供のころからそれを強調する人でした。列車に乗ると景色を見なさいといつも言いました)

精神安定剤としてのヨガの処方箋をのぞむ人が少なくありません。講演でも、雑誌でも、テレビでも、簡単にできるポーズをいくつか教えてほしいというのです(特にテレビです)。その気持ちもよくわかります。ヨガのポーズが気分の改善に効くのは確かです。でも、情緒となるとそう簡単ではありません。何のポーズをやったかより、ポーズに取り組みながら気づきを積み重ねていくことの方が大切です。

そして、マインドフルネスが意味をなすことをしらなくてはなりません。心ここに在らずで難しいポーズに取り組んでも、変化が見られるわけはないのです。今に心を向ける呼吸の練習は必須なのです。地道さこそがヨガの鍵なのです。これが理解できない限り、ヨガはなんとかメソッドになり得ても、治療にはなり得ないのです。

チェックインも、変化の確認も、先生任せにせず、自分で行うことがヨガセラピーの本質なのです。小さな確認の方が、90分のヨガクラスより感情にしっかり働きかけます。現代文明は目に見える変化を求め、このような「わかりにくい」アプローチはユーザフレンドリーとみなされません。呼吸法、姿勢の矯正、リストラティブヨガは、ヨガに見えないかもしれません。

これはScaffolding (スキャホルディング-足場づくり)という学び方で、丁寧に学ぶことで、その学びが持続可能でフレキシブルなものになり、生涯信用できる学びとなります。

養成講座の生徒さんにも、講座をきっかけにそういう学びを続けていってほしいな、と思っています。
一生学び続けなさい、ということではありません。人生は変化していくものです。学びを生涯の友にしてほしい、ということなのです。


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