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ヨガと生命力と太陽の関係

尊敬する伊藤武先生のコラムがとてもわかりやすかったのでご紹介します。

【伊藤武先生のちょこっとサンスクリット語】
http://itotakeshi.blog33.fc2.com/blog-entry-71.html
より下記抜粋

太陽からいただいた私たちの命!

*アーユス āyus आयुस्

アーユス!
“アーユルヴェーダ”のアーユルで(āyus の次に有声音——母音・半母音・濁音がつづく場合は、-s が
-rに変わる)、「生命、寿命」の意です。稟(りん)としていて、清々しく、真っすぐで、しかし柔らかな光を観じさせる、なんと美しいひびきでしょう。分析すると、a(強調)+√
i(行く)+us(中性語尾)つまり、i (行く、動く)がこの語のコア(i の後に u がつづくと、 i はその半母音である y
に変わり、yuになる。日本語の「いう」が「ゆう」になるのと同じ)。生命の本質はダイナミズムである、という素朴な直感にささえられた言葉です。
「若い」を意味するユヴァン(yuvan)とも関連する語です。
yuvan は、√ i + u(器)+van(「持つもの」を表わす語尾)と解釈されます。この
yuvan は英語のヤング(young)ともつながってきます。
となれば、アーユスは、単に生命(jīva)というより、「生命の力」(jīva-śakti)と理解されるべきです。ただ生きているだけではなく、生命力の充足した状態
アーユスという語はやがて、その持続する時間的な面に意味の重点が移っていき、「寿命」のニュアンスを帯びるようになります。そして、次には(あるいは、もっと以前、アーユスという言葉の登場とともに)老いてもなお若さを保ちたいと願うようになります。

アーユス、生命(ダイナミズム)の力を保持するには、どうしたらよいか!?
そこで、すでに述べたプラーナ(prāṇa)という語または観念がかかわってきます。プラーナという語自体に「生命」のニュアンスが含まれているのですが、原義は「生命体に生命を吹きこむもの」。そして、その作用は「動かせること」。のちのアーユルヴェーダでは、プラーナは三ドーシャのひとつのヴァータの同義語、ないしはその一作用と見なされるようになりますが、この時点では「生命力そのもの」。アーユスを蓄えるためのプラーナの制御法(prāṇa-āyāma)が発達します。ヨーガ文献をひもとくと、プラーナーヤーマの効能の第一に「若さを保つ、若返り」が上げられています。
また、これもすでに述べたスーリヤ(sūrya、「一切を生み出す熱エネルギー」で「太陽」)ともかかわってきます。太陽はプラーナの象徴でした。これは、現代科学の目から見ても正しい生命感情といえるでしょう。
地球上の生命は、すべて地球を構成する物質からできている。生命体は、食物連鎖からできている。食物は地球の物質以外のなにものでもない。しかし、太陽からの熱がなければ、地球の生命は成立しない。
たとえば、ヒトのからだは、60兆個もの細胞からなっている。細胞は液晶のような構造をもっていて、そのひとつひとつが生きるためのエネルギーを蓄えている。そのエネルギーは太陽エネルギーが食物にすがたを変えて摂りこまれたもの。究極的には太陽エネルギーといえるのですから。
そして、だからこそインドでは、まだ鋼(はがね)色をした空を薔薇色の光の指でつかむ早朝の若々しい太陽に礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)することは宗教的功徳を積むことであり、その新鮮な光(プラーナ)に浴しながらプラーナーヤーマすることは、アーユスを蓄え、長生きする最高の秘訣とされたのです。


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