メディカルヨガコラム

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(ヨガファイ)Yoga PHY

アメリカでもヨガセラピーというとヨガにフィジカルセラピーを求めてくる人が少なくありません。
スポーツジムでエクササイズに励む環境で育ってきている人々です。日本人以上に、インパクトがあり即効性のあるものを好む傾向は仕方ないことでしょう。
そんな中で、小さく愛情を込めた動きの積み重ね を根気づよく伝えること(Lowest Common Nominator)を大切にしているグループがあります。それが Jnani Chapman先生率いるYCat プログラムです。

がんと慢性疾患のためのヨガプログラムです。人は大病に直面したときほど真剣に快方を模索するものですが、真の快方はインスタントにもたらされるものではなく、こころとからだに無理を強いることではなく、大切に育んでいくことでしかなし得ません。これは単に精神論を語っているわけではなく、細胞や神経の回復、筋肉や骨の回復の生理学的なことに配慮してもそういえるのです。

アメリカでもヨガについて多くのことを学んできましたが、とりわけ今回のワークショップでは、クラスメイト(といってもみな私より年上のベテランのヨガの先生たち)が、結果を探求に求める生徒さんたちを、一生懸命、一生懸命説得し(日本人でもなかなかできることではありません)「Awareness(気づき)」がすべての始まりなのよ、」ということを伝えようと努力する姿を目の当たりにしてきました。

言葉で書くとさらっとしたことですが、アメリカ人にとってそれがどんなに大変なことなのか、ということかを想像してみていただきたいと思います。ウォールストリート的精神に禅の思想をといていくようなものです。「すべての人に結果がでるわけではない、だけど、基本をしっかり育んでいけば、確実に体は変わっていく、だから焦らず一緒にゆっくり頑張りましょう」と励ましながら、不満そうな顔の生徒さんたちに、普通のヨガのクラスからみたらとんでもなく単純な動きを、呼吸と体に意識を向け続けていくのです。この「ユニ(Uni ) ムーブメント」については別のコラムでご紹介しますが、最初は不機嫌さを全身で表現していた生徒さんたちの心がほぐれ、取り組む態度が変わっていく様子は感動を通り越します。

あなたの傷は(あるいは病気)は、きっと長い間我慢していたのね。これからいっしょに頑張っていきましょう、もう大丈夫だからね、と患部をなでながら優しく話しかけるJnani先生。
決して笑うことのなかった女性のほっぺたがゆるんでいったその瞬間こそを「癒し」と呼ぶのでしょう。


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