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息子、モモタロウを熱唱

アメリカシャーロッツヴィル近くにあるYogaVilleに滞在中のこと、Puja(プージャ)といわれるお祈りの儀式に息子も参加させていただきました。その時の儀式を司ったのが日本人のスワミ(上級教師)ダーヤナンダさんだったこともあり、祈りを捧げる対象である故スワミ・サッチーダナンダ先生(YogaVille/Integral Yogaの礎を築いた大先生)の前でモモタロウの歌を歌わせていただきました。息子が心細いというので私も一緒に手をつないで歌いましたが、母は大変情けないことに、あーりがとう、ありがとう、のあと歌詞が途中でわからなくなってしまいました。それでもわたしたちの歌に耳を傾けてくださった参列者のみなさまに感謝です。

なぜモモタロウの歌かというと、YogaVilleにあるロータスシュラインという建物があります。ヨガヴィル、そしてインテグラルヨガの基本理念は、人間のルーツはみな同じだから仲良くしましょう、ということで、神社の中には、キリスト教、ユダヤ教、仏教、神道、儒教、イスラム教、アフリカ信仰、その他小さな宗教も含め、すべての宗教の教えが展示されてあり、それを読むと各宗教が目指していることが共通することがわかるようになっています。

スワミ・サッチーダナンダ師がどういう方か知らない、という方も、もしかしてこういわれれば思い出していただけるかもしれません。ヨガの基礎教典であるパタンジャリのヨーガスートラの本を英語で書かれた方です。アメリカでヨガを学ぶ際の必須教科書のような本なのでとても有名な方です。

ヨガヴィルからは、ガンジス川ならずジェームスリバーが見渡せるようになっており、その川の流れをみながら、故スワミ・サッチーダナンダ氏は、人種や宗教で喧嘩してはいけない、という教えを説いたそうです。
もっと象徴的な話が、60年代アメリカにいた師の前で、血気盛んな学生たちは「平和!平和!」と叫びながら暴動を繰り返し、師にものを投げたりしたそうです。師は静かにこういったそうです。「なにをいっているんだ君たち、これが平和か?この騒ぎのどこが平和なんだ」

なので、ヨガヴィルでのサットサンガで歌(キルタン)を歌うときは、10ほどの宗教の教えをリズムに乗せて、みんなで歌い上げるのです。他の宗教にも理解を示しましょう、という輪ができるのです。もちろんそれには、日本の神道の教えも含まれており、みんなが「ほら、次は日本だ!」と一緒に歌ってくれました。

私はアメリカでヨガを学んできましたが、アメリカがこれほどまでにヨガ大国になった基礎を作った先生に思いがけずお会いすることができ、そしてその背景についてほとんど無知だった自分を反省しました。

でも、ヨガはもはやインド特有のものではなく、ユニバーサルな宝物だと思っていたので、その理念を知って心強く思いました。個人的には私たち日本人は、神道だけでなく、仏教、そして禅をもっとしっかり学び、ヨガの教えを重ねあわせて日本社会に浸透させていけたらいいのではないかと思っています。なぜなら、禅のこと、神道のこと、仏教のことなどを理解するにはやはり西洋人より日本人の方が身近な立ち位置にいるからです。それを外にばかり目を向けていてはもったいない、と思います。

息子にはこのロータスシュラインが、巨大な桃に見えたようで(ジャイアントピーチ)、私にこういいました。「お母さん、あの桃はねえね(ヨガを学びにきているみんな)たちで、みんなで仲良く分けて食べないといけないよ。」その話をみんなにしたら、ある意味Apporopriate (いえている)!と、偶然にせよ子供の想像力に驚いていました。

実はヨガヴィルのスワミ(上級教師)の一人は日本人だということはほとんど知られていません。米国人からもとても慕われている先生です。そのスワミが息子をとても可愛がってくれ、プージャ(祈りの儀式)で、キルタンならぬ航ちゃんのお歌を捧げましょう、といってくださったのでした。

写真の中でオレンジ色の服をお召しになのがスワミ・ダーヤナンダ師です。

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この本、見覚えがある方は少なくないと思います。

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