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アテンション:魔法の言葉

不妊治療をされているご夫婦の悩みとして、年齢に制約のある女性に対し、男性の気持ちがどうしても追い付かないということをよく耳にします。※AERA 2014年10月27日号にこんなことが書いてありました。(下記抜粋)

「夫に『赤ちゃんが欲しい』と訴えるほど失敗します。男は本能的に『俺は生殖マシンか』、と感じて身も心も凹(へこ)んでしまう。
そこに『あなたの』を付け加えてほしいんです。

目をキラキラさせて『あなたの赤ちゃんが欲しい』と言われたら、夫はすごく頑張りますよ。単純なんです」

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マインドフルネス、という言葉が徐々に広まってきていますが、結局は人間誰しももつ「ペイアテンションプリーズ!」という気持ちを、お互い大切にしようよ、ということなんだと思います。

「私はあなたのために私の意識を払います、善悪の判断をせずに、素直な心で」ということがマインドフルネスです。
子供がねえ、お母さん、といったら、いったん手を休めてちゃんと子供の目を見て「どうしたの?」といえるかどうか。私が欲しいのは、子供じゃなくて「あなたの子供」なんです、というメッセージ。
スチュワーデスさんがちゃんと私の目を見て話しかけてくれる日本の航空会社。

どんなにテクニカルな用語を駆使しているかもしれないけど、iphoneの画面を見つめながら接客するAppleストアの店員さん。あなたのお客さんは誰ですか?

私はあなたに好意を向けています、といわれて嬉しくない人はいないことでしょう。
だけどついつい、私たちは「言わなくても解るだろう」とか「今やっていることを惰性でやめられない」習性があるようです。(こちらのコラム参照)

ヨガとストレッチの違いは、自分の心や体や呼吸にちゃんと「意識:アテンション」を向けるかどうか。ありがとう、私のからだ、ありがとう、呼吸できる自分。いつも頑張っているね、と。そうすると、心身も呼吸もきっと、その気持ちにこたえてくれる。

入院中、何を届けるでもなく、ただ顔を出してくれるだけでもお見舞いが嬉しく、元気が出るような気がするのは「あなたに」逢いにきたよ!というメッセージだから。

「私にとってあなたはかけがえがなく大切な存在です」というメッセージが治療になる、ということが例えば子供の教育で教えられるような時代が来てほしいな、と思います。

放射能や、交通事故や、大気汚染より怖いもの、それは子ども達が「私は大切な存在じゃないんだ」というメッセージを受け取り、自分にもそう言い聞かせてしまうこと。人のことも大切にしなくなってしまうこと、それは毒より重い毒をもられているのと同じ。

あなたは望まれて生まれてきたんだ、そう思う権利が子ども達にはあると思いますし、大人になってからもそれが大切にされる社会が、あったかい社会。
この子は私の子だから可愛いだけでなく、愛するあなたの子でもあるから、ますます可愛い、そう思って子育てができたら嬉しいことだな、と思うのです。

つくづく「子供が欲しいの」と「あなたの子供が欲しいの」に込められた想いの持つパワーの違いを感じます。

「あなたの」がもつ魔法。


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