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うつ気味を寸止めする

人はうつ状態になってくると「いつか」を口にする。
「これが終わればきっとよくなるから」
「状況が変わればきっとよくなるから、あと少し辛抱しよう」

だけど「きっと」はほとんどないのです。
人はそんなに簡単には変わりません。だって、ずっと自分らしさで生きてきたのですから。
疲れやすかったり、早起きできなかったり、そんなことが治るわけないのです。
もし変わるとすれば「いつか」はやってこないということ、「今しかない」ということに気づいたときです。

家族がうつになりそうなとき、ヨガをしたらいいよ、と言えますか?
きっとヨガなんてできないぐらい疲れていると言ってくると思います。
寄り添えばよい、だけどどうやって?
愚痴っぽくなっている人をどうやって見守る?

うつとは哀しみの存在ではなく、幸せの不在といいます。
大切な人がどうやったら笑うか、小さいことでいいからサンタクロースのようにプレゼントをあげましょう。
相手が笑うのを待っていても、相手は絶対笑いません。なぜか?人任せモードになっているから。自分はもう何もできない、(誰かが僕を救ってくれる、とはおもっていないにしても)それを病気というのです。だからこっちから笑わせるのです。相手がイキイキする何かを仕掛ける。例えば車が好きなら、ボーンと車をプレゼントする?というのは無理にしても、抗うつ剤よりも安いかもしれません。
そして相手にも伝えましょう。
「あなたがいつかいつかと言っても、私はいつかはやってくるとは思っていないよ。
何かが変わるのを待っていたって、変わるなんていうのは幻想。あなたの上司は変わらない。ずっと居続ける。
日曜日を待っていたって、また月曜日が始まっていく。
手遅れになるのを観たくないから、いつかを待つんじゃなくて、どんな小さなことでもいいから、今日の私を笑顔にしてください。あなたが暗い顔をしていると、私にも伝染するから迷惑よ(とまでは言わないにしても)

「今」に小さな喜びをもたらす。これに勝る、そして確実な薬はありません。

コヒーレンシーについてはあとで書きますが、胸に手をあててもらい、自分の心臓に耳を当ててもらうように抱きしめ、じっと心臓の鼓動を聴いているだけで、生体マーカーが落ち着いていきます。心臓や脳のエネルギーの無駄遣いが減るだけで、驚くほど体調がよくなります。裏を返せば、心臓や脳がエネルギーを無駄遣いしているときは、疲れやすく、心もやさぐれやすいのです。それには一番簡単なのは、両手を重ねて胸の前に置き、ゆっくりと呼吸することです。そして、だれかに「大丈夫だよ、そばにいるからね」と言ってもらうことです。ヨガではこれを、胸の前で手を合わせ、自分で自分に言うのです。

だけど、自分で自分をコントロールできないとき、もうすべがないように思えるとき、そうやって、気持ちを今に呼び戻せるのはお医者さんではなく、一番そばで変化の様子を観察している家族だと思います。
本当に心が、神経がロックしてしまい、抗うつ剤を処方される前に、家族はメンバーのSOSに気づいてあげてほしい。だって家族なのだから。


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