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幸せホルモンについてもっと詳しく

「父のためのメディカルヨガ」を読んでくださった、仲良しのヨガの先生が幸せホルモンについてもっとわかりやすい説明を送ってくださいました。下記、ご紹介いたします。ご自身もがんを体験され、今は同じ病気を持たれる方々とヨガを楽しむ場を広げていらっしゃる、笑顔いっぱいのヨガの先生も、この文章に励まされて今があるとおっしゃっていました。今は辛さ、哀しみを抱えている方にも、希望が届きますようにと思います。

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脳は「年中無休」の薬局!

「幸せ」とは心の状態を意味するだけでなく、体の状態をも表します。そして人間の体はもともと幸福であるように設計されているのです。
神経物理学者キャンディス・パートは、幸せと体のつながりについて、「幸せなとき、人の身体と脳からは、前向きな経験をうながす化学物質―幸せの果汁―が分泌されている」といっています。
どんな強力な麻薬も、あなたの頭にすでにある化学物質にはとうてい及びません。脳の中では毎秒十万回以上の化学反応が起こっていて、多幸感を増す「薬」がいくつも製造されているのです。
「幸せの薬」の例をあげればエンドルフィン(鎮静作用があり、モルヒネの三倍の効果がある)、セロトニン(不安を鎮め、憂鬱を取り除く)、オキシトシン(結びつきの気持ちを生む)、ドーパミン(警戒心と喜びをうながす)などがあります。これらはいつもすべての器官、すべての細胞に送り出されるように準備がされています。
脳内にある「薬局」は二十四時間営業で、好きな時にこれら「幸せの薬」を必要な細胞に供給でき、細胞が幸せになるとあなた自身も幸せを感じるようになります。
多くの研究から、脳でつくられる幸せの化学物質は、日々の行動によって増やすことができることがわかっています。
歌を歌う、リラックスできる音楽を聴く、ペットをなでる、子供を抱きしめる、庭仕事をするといった行動は、幸せの化学物質を増やしてくれます。「ただ笑顔をつくる」ということでさえ、その効果があるといわれています。たとえば「顔をしかめる」と、コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリンといったストレスホルモンが分泌され、高血圧や免疫機能の低下がすすみ、不安やうつ状態に対する抵抗力が弱まることがわかっています。
一方で、うつ状態の患者から眉間のしわを取り除くと、うつ状態がなくなってしまったという実験結果もあるのです。
笑顔にはストレスホルモンの分泌を抑え、エンドルフィンなど、幸せをうながす化学物質や免疫力を高めるT細胞を生み出す効果があり、さらに筋肉を弛緩させ、痛みを和らげ、治癒の速度を上げる効果も期待できるのです。
笑顔の効果をさらに高めたいのであれば、声に出して笑うといいでしょう。笑いが最良の薬であることは、さまざまな実験によっても裏付けられています。
もちろん、健康に十分気を配っていても、病気にかかることもあります。しかし身体の苦痛と幸福感とは、相反するものではありません。幸福感は常に脳内に存在し、どんな経験をしていようと、心は穏やかで満ち足りているのです。

(-「脳にいいことだけをやりなさい!」マーシー・シャイモフ[著] 茂木健一郎[訳] )


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