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輪廻

5歳の息子が「仕方ないでしょ、間違っちゃうこともあるよ」「仕方ないでしょ、忘れちゃうこともあるよ」とばかり言うので「なんですか、その言い方は。間違っちゃうこともあるのはわかる、だけど一番最初に言うべきは「ごめんなさい」なんじゃないの?!あなたはどこの国の人ですか?(余計な一言)」で、対立を続けていた。
しまいには「あなたは大人になって、仕事をするときにそんな態度でするのですか?」と5歳の子供に大人の論理で攻め込む大人気なさ。

息子もしまいには「僕は子供なんだから優しくしてよ」という。

そして「お母さんがいつか僕の子供になったとき、僕も同じことするからね。僕もたくさん怒るからね」という。

そのとき、いつも息子と話していたことを思い出した。
「お母さん、死ぬともうお母さんのことが見えなくなるってお父さんが言っていた。だから死にたくない。」「見えなくなるのはそうだけど、大丈夫よ、また子供になって、誰かのところに戻ってくるのよ。お母さんは死んだらこうちゃんの子供になりたいな。そしてずっと一緒にいよう。こうちゃんはその次はまたお母さんのお腹に戻ってきてね。」

そこで聞いてみた。
「じゃあ、お母さんがこうちゃんの子供になったとき、間違っちゃったり、忘れちゃったりしたときにごめんなさいも言わないで「仕方ないでしょ」って言ったら、こうちゃんは許してくれるの?」
「僕は許してあげる」

「・・・・・・そうか、わかった。なら、お母さんもこうちゃんを怒るのやめようね。」「こうちゃんが、お母さんがそんな子でも許してくれるなら、ママもこうちゃんのこと許してあげようね」

「ごめんなさい。これからは「仕方ないでしょ」って言わない。」

「いいんだよ、誰だって間違えることも、忘れることもあるから、そのときは仕方ないよね」

「仕方なくても、最初にちゃんとごめんなさいっていう」

二人はきつく抱き合い、仲良くご飯を食べた。

北風と太陽の話のようでもあるが、私の脳裏に浮かんだのは30年後の私の姿。
この優しい子は、私がおもらしをしたり、物忘れをしたりしても許してくれる優しい大人になってくれるなら、たとえごめんなさいが言えない子でもかまわない。
生きていてくれるだけで十分だ。

どうしてもいろんなことをしつけたくなってしまうけど、それすらもただの「価値観の押し付け」なのかもしれないと思ってしまう。どんな価値観を持っていることが正しく高尚かということは実は陽炎のようなもので、人にとって一番大切なことは「存在していること」私にとって一番嬉しいことは息子が存在してくれていることだ、というところに戻ってきました。


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