息子を通わせているカソリックの幼稚園のクリスマス会が毎年楽しみです。
引越しをして今年は新しい幼稚園ですが、牧師さんである園長先生のお話には、子供たちに大人になるまで覚えていてほしい大切なメッセージが込められていました。
クリスマスの約一ヶ月前から始まるアドベント(降臨節)の語源は、アドベンチャー(冒険)と同じだといいます。そこには、神様が思い切ってこの人間界にイエス様をお遣わしになったからこそ、私たちは祈ることを覚えたそうです。私たちの一生にはいいときも悪いときも、罪深いときもある。それでもイエス様は私たちを分け隔てなく赦してくださる。そんな人間社会にイエス様をお遣わしになるのは、神様にとっても大きな冒険だったと。
クリスマス会ではページェントという劇を子供達が演じますが、そこでマリア様とヨセフ様は繁忙期のため宿を貸してもらえませんでした。そのときに、何所かの宿の誰かが、どうぞ私たちが積めますからこちらで安心してご出産なさい、とお譲りする気持ちで行動できる人がいたなら、二人はどんなにか違った出産を迎えられたことでしょう。だけど、これが私たちの人間社会なのです。一人一人がお互いに譲り合う気持ちを持つことで、私たちは本当はもっと生きやすくなるのに、愚かな人間は譲り合うどころか、お互いに奪い合い、世界からは争いが絶えません。そんな世界に神様は馬小屋を通じイエス様をお遣わしになったのです。
このページェントは私たちがクリスマスの時期、譲り合う気持ちの大切さを思い出させてもらうためのものでもあるでしょう。
そういうお話でした。
譲り合う心、それはヨガにも通じます。ヨガの語源は、結ぶ、であり、離れる、ではりません。Separation causes sufferings 心が離れるから苦しみが生まれるのです。
日本には江戸しぐさで「傘かしげ」というものがありますが、そのような気持ちをしっかりと子供達に伝え、文化として守っていってもらうことも、ヨガの実践なのではないかと思います。