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見ないのに信じられること

なぜヨガをするのか、と考えたとき、それは神様が自分に何を期待しているかに耳を傾け、それを実践する素直な心に立ち戻るためではないか、と思います。
思い込みや先入観(サンスカーラ)、情報に振り回されるのではなく、本当の自分が素直に正しいと信じることをできること。

息子が通う幼稚園の園長先生のお話をご紹介します。

私を見たから信じたのか。見ないのに信じる人は幸いである。
ヨハネによる福音書 第20章29節

「信じる」とは現状を見もしないでありもしないことを思い込むことではありません。

信じるとは、目で見て確認しなくても本当のことや正しいことに基づいて、そこにしっかり立てるということです。
ある心理学者は、人が精神的に発達していく上で最初の課題となるのが「基本的信頼関係」を築くことであると言いました。人の成長には信じ合える関係が必要なのです。落ち着いた暖かい関係の中で、大人が子供の存在を認め、受け入れ、支えていくところに、自分を信じ、身近な他者を信じる力が生まれます。自分が自分であることに自信を持ち、その自分をしっかりと相手に関わらせていくベースには見なくても正しいことを信じられる力が必要不可欠なのです。

そうなると、親は、子供が信じる対象として自分はふさわしいか、と謙虚に自分に問い返し、そうなるように努めることが求められます。
私たちは子供の信頼の対象として、すべてのことが完璧ではありません。でも、まず神がそのような私たちを愛し、赦し、信頼してくださっていることを心に留めたいと思います。私たちも神に信頼されていることを基盤として、子供たちに関わり、信頼される大人となれるよう努めて参りましょう。

 

ヨガの基本のポーズである山のポーズは「きょうつけ」ではありません。自分の二本の足で堂々と立つポーズです。

一見簡単そうに見えるこのポーズに清々しい気持ちで取り組めるか。自分は正しいものを信じる力が今日はあるか。信じること、というと宗教と混同する方もいるかもしれませんが、ヨガは宗教ではありません。しかし、ヨガとは祈り、信じることです。自分と世界、そして自分を守ってくれている大きな力を信じられるか。信じ、謙虚になり、感謝できるか。

ヨガを続けていくと、いろいろなポーズに取り組み、達成することに心を奪われがちですが、私はこのポーズが一番好きであり、自分の子供たちに一番伝えたいポーズです。だけどきっと教えることは一番難しく時間がかかるポーズだと思っています。

だけど、二人の子供たちが、自分たちの足で、見なくとも正しいことを信じてしっかり立っていく姿を見届けたいから、子供たちと毎日目を通わせ、笑い合い、あなたは愛されているから大丈夫、という安心の芽を心に育んでいきたいと思っています。

 

 


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