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全体で見れば同じだから

息子には申し訳ないことをたくさんしてきてしまったな、と思うことが最近度々あります。愛情を持って育ててきたつもりだけど、その多くが裏目に出て、耐え難いストレスを与えてしまった、子供の芽を摘んでしまった、あるいは自由を奪ってしまった、など。その結果として今の息子がいる。子供は親の鏡だ。
完璧な人格はない、と思っても、足りないところが気になってしまう。
親を選べないことはかわいそうなことだ、と思う。

自分も親からたくさんの影響を受けて育ってきたわけだが、こうやって元気に仕事ができる健康な体を与えてもらったことにただただ感謝なはずなのに、不肖の娘は毎日一喜一憂し、ヨガをしたときにようやく心は落ち着きを取り戻し、いろんなことへの気づきが膨らみます。やっぱりヨガはいい、と私自身実感する毎日です。

自分なりに一生懸命やってきたことも事実。至らなかったことも事実。
それを神様やいろんな人に許してもらいながら、ここまでやってきたことも事実。
それでもまだ今日も命に恵まれていることも事実。

いいことだけを思い出せれば、都合がいいのかもしれないが、悪いことだけ思い出したって何にもいいことはない。つくづく、私たちの人生はどういう物語を紡ぐか、Narattive (ナラティブ:物語の)だと思う。ヨガは私たちの物語を見直し、物語を変化させてくれる力があるように思う。

どんな風に生きてきた自分の人生も、事実はきっと変わらないのだと思う。それを自分がどう捉えるか、他人が、友人が、どのように記憶していてくれるか、ということもあるけど、最後は自分が自分の物語のことをどう感じているのか、なのだと思う。

くよくよしているときはこう思ったり、朝日を浴びて起きたときは全て良しと思えたり。それでもどんなときでもきっと私たちは大きなものに守られていて、本人はくよくよしているかもしれないけど、それはもしかしたら大きな反省を促すことで良くなるサインだったりするかもしれず、本当は何が良くて何が悪いのかがわからないのが本当のところで、それを複雑系とか、全体主義とかいったりするのかと思います。

ヨガは全体主義。良い悪いではなく、全てを包みこむ傘の中で安心すれば、すべて良し。0と1は異なるけど、全部一緒なら対立するものがない。全部一緒なはずなのに、この世界の上で、全部違うと思っている小さな人間たちが、ああでもないこうでもない、と生きている。

ヨガを始めて、どんなに辛いときも、きっとそれは本当に全部悪いわけではない、と都合良く思えることが、私を支え続けてくれたんだと思います。
いろんなことがあるけど、どん底だと思うときも、このマントラ(唱え言葉、おまじない)を。

いいときに油断しすぎないこと。悪いときに悲観しすぎないこと

一見どん底に思えるようなときも、全体で見ればきっと大丈夫だから。
バランスは、中心にあるのではなく、きっと全てを包み込むものにある。


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