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第24回日本乳癌学会学術総会(2016) 患者セッションでのスピーチ

「心と体、そして生活をサポートする全人的ケアとしてのヨガセラピー」Yoga for Cancer

みなさま、こんにちは。
本日は、心と体、そして生活をサポートする全人的ケアとしてのヨガセラピーについてお話しさせていただければと思います。

本日のテーマは3つあります。まず、ヨガのご紹介、そしてせっかくこのような学会の場ですので、ヨガが乳がん患者さんのケアに取り入れられ始めている背景となっている、臨床研究や理論的説明を試みたいと思います。もう一つは、みなさまが日々の生活に取り入れられるようなポーズのご紹介です。

では、さっそくですが患者さんが抱えているストレスの問題について考えていきたいと思います。先日、ある医師の方から一人の再発患者さんの言葉に触れる機会がありました。その患者さんは、再発するまで治療や生活にとても前向きに取り組んでいたそうです。でも、その心の裏側には「ガンと闘い抜く」という強い意志があったそうでした。完治しないことは、負けることだと思っていたそうです。だけどそこで、再発を告げられた。当然、とても落ち込みました。しかし、家族や友人への感謝を通じ、あることに気づいたそうです。ガンに負けることは、自分の人生に対し、無気力、無関心、希望を持てないことだと。私は大丈夫だ。心まではガンに侵されていない、と。

こんな薬があったらどうでしょうか。

ポジティブさが増えていくこと

気持ちが前向きになった
家族をより大切に思うようになった
希望を持って治療にあたれる
睡眠の質が上がった
自分の人生に価値を感じる(v.s. 喪失感)
心に余裕ができた

あるいは、ネガティブさが減っていくこと

無気力 無関心 希望が持てない
自分は孤独だ
先生との関係がうまくいかない
治療を放棄したい
心に余裕がない
時々わけもなく恐怖を感じる
喪失感
眠れない

もし、ヨガがこれらに変化をもたらし、「医療者」「家族」そして「患者さん」にとってメリットがあることを証明できれば、より良い医療のためのケア・サービスとして活用していただけるのではと思っています。

さて、今度はストレスのメカニズムの洗い出しです。
乳がんの患者さんは、告知、手術、治療、再発への不安という過程において、様々なストレスにさらされます。また、自分の人生の意味について実存的な悩みや家族との関係性もストレスの一つでしょう。

ストレスはリラックスの対局の概念ですが、私たちはストレスを感じている時

体では

ストレスホルモンであるコルチゾールが上昇します。
心拍一貫性がコヒーレンシーからカオス寄りになります。
逃亡闘争反応により交感神経が優位になります。
呼吸が浅くなり、血液が酸性に傾きます。
脳疲労を起こします。

心理的には

承認欲求が満たされません。

私たちには大きく分けて二つの承認欲求があると言われています。ひとつは他人から認められたいという欲求であり、もうひとつは自分の存在が理想とする自己像と重なるか、あるいはもっと単純に今の自分に満足しているか、ということです。

同じことを何度も考え、とらわれます。

生活では

不規則な生活、
睡眠不足になります。

まとめると、こういうことです。
みなさん、いくつ当てはまりますか?
全て当てはまる方?
半分ぐらい、という方
限りなくゼロに近い方?

では、これらの問題にヨガができることを見ていきたいと思います。

癌の治療は医療技術の進歩によってどんどん進んできました。
中でも乳がんは癌の中でも、新薬や治療法の選択肢、最先端医療の分野では群を抜いています。つまり、早期発見、早期治療をすることで、元の生活に戻れる可能性がとてもたかいということです。
それは、リハビリがその後の生活を左右するということでもあります。

ヨガとは何か、

まず、一緒にやってみましょう。
鎖骨の少し下に両手を重ねて、ゆっくり目を閉じます。

ヨガとは、呼吸への意識、そして呼吸を安定させることです。
どうでしょうか。さっきと今と、気持ちは変わりましたか?

「ヨガは心の平和の実現」

ヨガの語源はつなぐ、結ぶです。私たちの心を結んで、落ち着かせる、という意味です。まず、ヨガの本質は瞑想による心の安定であり、ポーズではない、ということを知っておいてください。

心を平和にするために、瞑想をし、瞑想をしやすくするために、呼吸をし、瞑想に入りやすくするために、運動をする、それが現代に伝えられてきています。ですから、片足で立てることがとりわけ重要なことではないのです。

しかし、ヨガは長い歴史を持ち発展してきました。
どんなヨガがあるかというと、

こんなにあります。毎年毎年、新しいヨガが生まれています。

また、ヨガの方法にもいろいろあります。ポーズ、呼吸、瞑想、内観、善行、そして休息も大切なヨガの要素です。

どんな種類のヨガがあるかということよりも、大切なことは食べ物と同じで「すべてのヨガが安全とは限らない」ということを知っておくことです。ヨガさえやればなんでもいいか、ということではありません。疲れているときにハードなヨガをしたり、どんなに逆立ちが体にいいとしても、高血圧の方が無理してやることではないのです。

ただし、ヨガのいいところは高齢者や体の弱い人でもできるぐらいの運動強度で無理なく行うことを選べることです。
そのような方法で、ヨガが病気を抱えている人にもたらす研究は増えてきています。Pub Med というアメリカの国立医学図書館のデータベースで、Yoga と入れると、3466 事例、Yoga cancer と入れると297 、Yoga Breast Cancer と入れる と137 でてきます。

その中でも、いくつかインパクトのある研究をご紹介したいと思います。

まずこの分野の草分け的存在である2006年のカナダでの研究です。

目的は「乳がん生存者に対する7週間のヨガ実習の身体的及び心理的効果を検証する」です。どのように介入したかというと、1回75分のアイアンガーヨガ を週1回7週間続けました。
Arm2:(対照群)(18 名)何もせずフォローアップ終了後にヨガクラスが提供された
結果は、ヨガ群は対照群に比べ、全般的 Q0L、心理機能、下痢が有意に改善した。ストレス評価ではイライラ感、胃腸症状、思考の混乱の改善傾向がみられた。気分状態ではヨガ群は緊張、抑うつ、混乱の数値が減少、気分障害の改善傾向がみられた。身体的効果に関しては、両群間で有意差はなかった。

次に、オハイオ州立大学総合がんセンターで2014年に発表された、200名の女性を対象とした最大規模の研究です。

乳癌サバイバーがわずか3カ月間でも、ヨガを実践した女性の方がヨガをやらなかったグループより、倦怠感が平均57%少なく、炎症は最大20%軽減されていたことがわかりました。

ヨガの練習回数が多い参加者ほど、倦怠感、活力および抑うつ症状の変化が大きく、さらに3つの炎症性サイトカインのうち2つが平均4~6%減少していることが明らかになりました。このほか、ヨガ群の女性は、対照群よりも睡眠の質が有意に改善したと報告しています。
研究者は、ヨガの手法の中でも呼吸法と瞑想の部分がきわめて重要な影響を与えていると考ると述べています。

また、睡眠の改善についても指摘しています。よく眠れたときに、炎症が改善した可能性があります。倦怠感が緩和されれば、他の活動にも徐々に取り組めるようになります。ヨガによって、エクササイズ以上の効果がある、と述べており、またこの研究は乳癌サバイバーにかぎらず、倦怠感や炎症の問題を抱える人々に広く適用できるのではないかといわれています。

また、ヨガだけではなく、マインドフルネスという心の持ち方が、心理社会的好影響をもたらすこと、コルチゾールの値に影響を与えることがわかっています。

目的「心理的苦痛を抱えた乳がん生存者へのマインドフルネスベースの癌の回復と集団
表現療法 Expressive サポートグループの有効性を比較する。

結果、マインドフルネスが心理社会的 アウトカムを改善する効果があり、コルチゾールの値にも好影響を及ぼします。

日本で学術情報として正式に認められている論文でインパクトが大きかったものは、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の山内やよい先生が昨年発表された、日本人乳がんサバイバーの倦怠感と身体活動量:12週間ヨガ介入プログラムの結果です。

【目的】
乳がんサバイバーにヨガを処方することで、サバイ バーの短期的な気分、ならびに中期的な倦怠感、QOL、 不安・抑うつ、身体活動量にどのような変容が、どの ような作用機序によってもたらされるか明らかにする。 またその測定法と分析方法について考察する。

最終治療から 3 か月以上経過した術後女性を対象とした、週 1 回 75 分間のヨガセッションを全 12 回。

結論はヨガ介入プログラムには日本人乳がんサバイバーの QOL を向上させ得る 2 つの機序のあることが確認できた。 1ヨガによる気分の改善をトリガーとして、身体活動 量の増加、倦怠感の改善を通して QOL の向上へと繋が る機序。2罹患からの心的回復過程において、ヨガ介 入がそのプロセスを進展させ、QOL 向上へと導く機序で ある。

ということです。

また、厚生労働省の「統合医療」にかかる情報発信等推進事業のホームページにて、九州大学の岡孝和先生の抄録が掲載されています。これは本当によくまとまっています。
<a href=”http://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/doc_e03.html”>http://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/doc_e03.html</a>

他にも、がんに限らずヨガにはストレスホルモンであるコチルゾールの値を低下させることは多くの研究からわかっていますし、Yoga Cortisol と入れると、79もの論文が出てきます。

瞑想がコヒーレンシーつまり自律神経の安定に与える影響についての研究もあります。

一般的にヨガの良さはこのように整理されています。

いいことはすでにわかっている。だからあとは、どうやって始めるか、続けるか、なんですね。

何と言っても、ヨガの良さは、やってみると気持ちがいいことです。お話はこれくらいにして、簡単なポーズをやってみましょう。今日、ここで皆様にお知らせがあります。今回の乳がん学会で一人でも多くの方に、自宅で続けられるヨガでヨガを続ける効果を実感していただきたいと思い、このようなカードを作りました。

これは3枚構成になっていまして、一つは今これからみなさまと行う「動く」ヨガです。動いて巡りを良くしましょう。もう一つは、呼吸法です。呼吸で心を元気にしましょう。そして最後は、休むヨガです。今日は動く気がしない、というときは楽に呼吸できる体制に体を預け、脳をお休みさせてあげましょう。私たちは脳で疲れを感じています。

このカードは、まもなくルナワークス 乳がん のページや、がんクラス向上委員会のURLからダウンロードできます。お友達にもお医者様にも勧めて、みんなでどんどん広げていただけると嬉しいです。

でははじめて行きましょう。

まず、最初に、ヨガで大切なのは上手に行うことではありません。楽しく、気持ち良く行うことです。自分の体への気づき、感謝の気持ちをもって、吐く息を長くした呼吸を意識して行っていきましょう。

ポーズ 1
まず、椅子の上でお尻で歩いてみましょう。自宅でやるときは床で1mぐらい進んで戻ってみましょう。このお尻歩き、色んな筋肉を使うんですね。太もも、脇腹、腹筋、肩甲骨、だけど何と言っても一番効くのは、ほっぺたがニコニコする、ということなんですね。
ポーズ2

両手を前で組んで、息を吐きながら、体を丸めていきます。息を吸いながら、両手を気持ちいいところまで広げて、吐いて丸めて、吸って広げて。背骨を使って深呼吸をしていきましょう。

ポーズ3

カードでは壁を使って、とありますが、今日はここで、それより大変なバーチャル壁でやってみましょう。これは乳がんの患者さんにとって知っておくととてもいいポーズで、ヨガ教室で、床に手をついて行っては危険なポーズです。腕に体重がかかり、リンパ浮腫のリスクを高めてしまうからです。ですので、このように、壁を使って行ってください。

リンパ浮腫についてはお医者様は高度なリクエストをすると聞いています。重いものは持ってはいけない、だけどある程度の筋肉は維持して欲しい、と。それにはこのポーズはもってこいです。それから、これは実はとてもいい腹筋運動なのです。腕ではなく、お腹の力で戻ってこようとすると、かなりお腹の奥が使われるんですね。

ポーズ4

私はいつも、ヨガが患者さんを元気にするためには、腕の可動域をあげるだけではなく、お腹と足を元気にしていく必要があるというお話をしています。お腹に力が込められ、元気に行動していく足の力のリハビリは、大切です。

ということで、足の運動です。少し狭いですが、みなさまお隣の方と少し場所を融通して、足を肩幅より少し広めに、大きく万歳をしましょう。

このとき、大切なのは、こう(腕が天井)ではないということです。自分が今日上がる高さで、そして、左右同じ高さでなくても全く構いません。元気にあげればそこで調和が生まれます。

息を吸って万歳、吐いて引き寄せて、吸って万歳、吐いて引き寄せる。ポイントは、腰をそらさないこと、膝とつま先を同じ方向に向けることです。これは笑顔で行えばとてもいい有酸素運動になります。

ポーズ5

もう一つ、足の巡りを良くするポーズです。壁に手を当て、今日は壁がないので、その場で両足を前後に開き、ゆっくり前の膝を曲げて、後ろの膝の裏を伸ばしましょう。かかとはあげます。壁があるときは片方の手を壁に沿わせ、一緒に腕の可動域も広げていきましょう。息を吸って、吐きながら膝を曲げ、後ろ足の気持ちいい伸びを感じましょう。足には大きな筋肉がついていますから、足の巡りが良くなると全身の巡りも良くなります。

ポーズ 6

最後のポーズは、ヨガ教室で良く行われている、犬のポーズの簡略版です。これも、乳がん患者さんには必要な簡略化ですので覚えていていただければと思います。椅子や壁を使うことで、腕に負担をかけずに行うことができます。

呼吸法 1

せっかくなので、呼吸法も一つ行ってみましょうか。
片鼻呼吸法です。
まず準備しましょう。中指と人差し指以外を残して、指をおります。こんな感じです。

左の鼻からゆっくり息を吸います。吸いきったら薬指で左の鼻を塞ぎ、親指を離して右の鼻からゆっくり息を吐いていきます。
息を吐ききったら、右の鼻から息を吸い、親指で右の鼻を塞ぎ、薬指を離して左の鼻から息を吐きます
この呼吸法をしているとき、私たちはまさに、マインドフルネスの態度を取っているんですね。
善悪の判断を一切することなく、目の前のことに心を払っています。そういう時間を取ることが気持ちを落ち着けるのですね。

ヨガでは 気づき > 呼吸 > 動き です。
これを逆にしてしまうから、ヨガで疲れてしまうんですね。
お話ししてきましたが、たくさんの臨床データがヨガの効果について証明してくれていますが、ヨガのエクササイズ的な側面が、体に効果を及ぼす、という研究ではありません。むしろ、心を元気にしていくことで、体も元気になっていく、というストーリーです。

それでは、そろそろまとめに入りたいと思いますが、

ヨガのよさは、まず無理せず簡単にできる、ということです。
これまでの臨床研究で、ヨガは乳がん患者さんの心に良い影響を与えることがわかっています。

ヨガはコルチゾールを下げてくれます。
ヨガは自律神経を安定させてくれます。
ヨガは睡眠の質を上げてくれます。
マインドフルネスで、自分が今ここに居られることの感謝を思い出させてくれます。
ヨガで満たされていることに気がつけば、自分で自分の承認欲求を満たすことができます。

そのほか、今日はお話ししませんでしたが、
ヨガは神経の可塑性に働きかけ、考え方のパターンを変えてくれます。
喪失感を全体感に置き換えてくれます。

もう一度、鎖骨の下に手をあて、にっこり笑ってゆっくり息を吐いてみましょう。

ヨガをすることで
気持ちが前向きになったら
家族をより大切に思うようになったら
希望を持って治療にあたれるようになったら、
睡眠の質が上がったら
喪失感から、自分の人生に価値を感じるようになったら、
心に余裕ができたら

無気力 無関心 希望が持てないことが減ったら、
自分は孤独だと思わなくなったら、
先生との関係がうまくいかないのが改善したら
治療を放棄したい気持ちが減ったら
時々わけもなく恐怖を感じることが減ったら
喪失感が価値に変わったら
眠れるようになったら

人を信じられ、自分を信じられ、尊厳を持ち、感謝の気持ちを持って入られたら、冒頭の再発患者さんと同じように、心はガンに負けてはいないのです。

ヨガはお金がかかりません。カード一枚と体一つでどこでもできます。
覚えてしまえば、カードもいりません。
早く覚えて、カードは誰かにあげちゃいましょう!
呼吸は無料なんです。

今日は、海外ではすでに全人的ケアとして活用が始まっている、補完的治療マネジメントとしてのヨガの可能性についてお話しさせていただきました。

ぜひ今日の講演をきっかけに、ヨガを始めてみたいと思ってくださった方。まず、今日お配りしたカードを参照し、ご自宅でもやってみてください。
You Tube ではがんクラス向上委員会によるカードの動画情報もアップされています。

先生について習いたいという方、ルナワークスのウェブサイトやがんクラス向上委員会の冊子で、乳がん患者さんをケアできるヨガの先生のクラスのリストをご確認ください。

私がこの分野にとても大きな希望を感じるのは、乳がん患者さんをケアできるヨガの先生として全国で活動している人の中に、ご自身も乳がんを体験された方が少なくないことです。つまり、治療中にヨガと出会い、その後の新しいキャリアとして、ヨガを教えるという選択肢を生かし活躍されている先生がどんどん増えています。ぜひ、乳がんヨガ ティーチャートレーニングで検索してみてください。

さらに、街のクラスに参加してみたい、という方。
ご自身で、次の三つのことに留意いただくことで、ヨガを安全に始めていただけるかと思います。

まず第一に、腕への負担をかけない、ということです
ヨガのポーズの中には、腕への体重負担となりリンパ浮腫のリスクを高めるものもあります。でも、心配はいりません。壁や椅子を上手に使って、腕に負担をかけない工夫ができるのです。

例えば、こういうポーズ(犬のポーズ)は椅子を使って、四つん這いのポーズは、椅子に座って、腕立て伏せのポーズは壁を使って。

二つ目は、疲れすぎないように、ということです。ヨガにおいて、ポーズの難易度と効果は比例しません。気持ち良さと効果は比例します。疲れすぎるほどヨガを行ってしまうことは逆効果になります。 腹八分目ぐらいの気持ちでクラスに望むことが、結果長く続けることができます。

三つ目は、動きにとらわれないことです。気づき > 呼吸 > 動き が大切です。その逆になると、ヨガではなく、自分への強制、じぶんへの「ねばならない」になり、ヨガが不可になってしまいます。

この3点を気をつけていただくことで、安心してヨガを行っていただけるかと思います。

ヨガで変わるのは、病気ではありません。ヨガで変わるのは、みなさんの心です。生活です。これからの皆さんの治療生活に、ヨガが希望と尊厳、感謝をもたらしてくれますように、この講演を終えたいと思います。

ご静聴、ありがとうございました。

がん研有明病院 大野真司先生
早稲田大学大学院 山内やよい先生
がんクラス向上委員会の皆さまにこの場をお借りして御礼申し上げます。

岡部 朋子

講演資料(プレゼンテーション)は第24回乳癌学会講演プレゼンテーションよりご覧いただけます。

カードはこちらでダウンロード可能です。印刷、転送、自由にお使いください。多くの患者さんがヨガで希望を見出していただけることを願っています。
(学会で配布したカードはA4の厚紙に両面印刷をし、半分に裁断しました。ラミネートをしても使いやすいかと思います)


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