記事の本文を引用させていただきます。
これまで腰痛に悩まされてきた人たちに朗報です。アメリカで、このほど腰痛の治療に関する新しい研究結果が発表されました。
腰痛は精神面でのケアが効果大
アメリカ疾病管理予防センターは、慢性的な腰痛に対して、メディテーション(瞑想)や認知行動療法が、身体療法よりも効果的であるという研究結果を発表しました。
アメリカにおける腰痛の発生率は全人口の15~20%で、45歳以下の就業不能原因の第一位であると言われるほど身近な疾患であり、今回の研究結果について3月、複数の海外メディアが報じています。
米国医師会雑誌「JAMA」に掲載された論文によると、今回の研究では過去数年間、腰痛に悩まされている342人の患者を対象に調査が行われ、瞑想プログラム、認知行動療法、あるいは今まで通りの対応を行った場合の3パターンを比較しました。
認知行動療法とは、通常、うつ病、不眠症、パニック障害などの症状に対して行われる心理療法の一種ですが、痛みがストレスなどの精神的な問題が原因であった場合に効果を発揮すると言われています。
3パターンのプログラムを継続した結果、CDを使ったメディテーションやヨガを含む瞑想プログラムを行ったケースでは26週間以内に43.6%の人が、認知行動療法を行った患者のうち44.9%の人が痛みの改善を報告しました。
一方で、特別なプログラムを受けなかった患者は、26.6%しか回復しなかったという結果が出たそうです。
つまり今回の研究によって、身体的なケアに特化した医学療法よりも、精神面もカバーした処置を行う方が、効果があると証明されたことになります。
日本でも、腰痛に悩む人の数は1000万~3000万人で推移しており、4~10人に1人は「腰痛持ち」ということになります。
腰痛に悩まされている方は、これを機にヨガやカウンセリングなどを取り入れた治療を行ってみると効果があるかもしれません。
文/長塚香織さん