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一致は親和性を生み、相違は発展可能性を生む

息子が通う幼稚園の園長先生(小野寺達先生)が1月のお便りに書いてくださったお話をご紹介させていただきます。毎度ながら、子育てに励ましをもらいます。いろんなことはあるけれど、一緒に泣いたり笑ったり。その時間がきっと子供達を育てていくんだと。

どうしても、親子でも、子供同士でも、これが良かったのかな、これが悪かったのかな、という方向に考えがいってしまうけど、そんなことに振り回されているのが人間。人とのふれあいの中で、一致と相違を知ること、子供たちは今その時期にあるのだな、と思います。

「私たちが互いに愛し合うならば、神は私たちの内にとどまってくださり、神の愛が私たちの内で全うされるのです」(ヨハネへの手紙 第4章12節)

神様がこの世界を想像し、最初の日とアダムを創られたとき、「人がひとりでいるのは良くない」といって、アダムのパートナーとなるエヴァをお創りになりました。人は他者と共に心を通わせ合いながら生きる存在なのです。

二人の人が会話している場面を想像してみてください。

片方の人が話し、相手が聞いています。
話し手は、聞き手がその話をしっかり受け止めることで、対話を通して新たな気づきが与えられます。人は、お互いに自分の経験や気持ちを相手と共有し、また他者との関わりを通じて、自分を確認し、新たな情報や知識を得ていきます。

私たちも、親子、友人、仕事仲間などの人間関係の中で、お互いに相手についての気づきを与えられ、知識や情報を豊かにしていく歩みをしており、人間としての成長も他者と共に生きることなしにはあり得ません。

話は少し横道にそれますが、カウンセリングとは、他人の悩みに適切な解決策を教示することよりも、互いに対人関係を真実で深いものにする歩みの中で、互いが自分と他者を受け入れる営みにとって成立するものです。

こうした図式はあらゆる人間関係にも当てはまることであり、3歳頃からのいわゆる「幼稚園期」にある子どものことを考える場合にも有効です。
例えば、2歳を過ぎた子どもが二人で遊んでいる場面でも、二人はまだ互いに中身のあるやりとりはしませんが、お互いを意識しあっています。その二人が一つしかない遊具を使いたくなれば、取り合いが起こったり、相手を叩いたりすることが起こり、両者ともそこで上記のような気づき、学習、経験をすることになります。それらは人が人として育っていく上での大切な糧となり、社会性を身につけていく大切な歩みです。

人はそれぞれに固有の存在として生かされています。その人と人が出会うからこそ、そこに起こる出来事もそのときその場での大切な出来事になります。お互いに異なる存在であることを知り、自分と相手を大切にして生きていくことは、私たち人間が神様から与えられた大切な課題であると言えるでしょう。幼稚園期は家族の枠を超えて社会性を育む始まりとしてとても大切な時期なのです。

一致は親和性を生み、相違は発展可能性を生む

この言葉は、異なる存在である私たち人間が、他者と共に生きることの大切さ、楽しさを教えられます。

時代は加速度をつけて、インターネット、カード決済、自動販売機の設置などを始め、機械に頼り、日常のことには人の手を介することが減っており、その分人間関係も希薄になってきているように感じます。

そうであれば、私たちは一緒に生きていくことの大切さを心に留め、意図して一緒に生きる場を増やすことを心がけたいと思うのです。
一緒に生きることは、みんなが同質に生きることではなく、それぞれが他ならぬ自分として、共に未来を開いていくことなのです。

子どもたちが、仲間と、先生と、家族と共に心を通わせああって、一緒に生きる楽しさをたくさん経験して欲しいと思っています。その環境づくりに心がけていきましょう。


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