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裏千家の先生に教わる十牛図・禅文化とヨガ

ヨガメディカル茨城の勉強会にて、裏千家の茶道家 堺貞晴先生に禅文化とヨガのお話を伺ってきました。
先生は若い頃より大変霊感が強く、その経験から神秘世界やヨガに興味を持たれたとのことです。先生のヨガへの理解には、禅の文化を通じた死生観も影響されていました。

先生のメッセージからご紹介します。

【正しいことにこだわらず、心を開いて暮らしてほしい。】

正しい正しくないと私たちが感じていることの多くが、健常者たちが秩序をもって暮らすために作った枠組みに過ぎない。
そして、第五感で感じることを限度に把握されているに過ぎない。
私たちが見ているものだけが真実ではないことを知り、謙虚になることが禅やヨガを知ること。

だから、当たり前に社会に暮らす大切さを大切にしながら、心を開いて暮らしてほしい。
自分にやってきたチャンスは何なのかを考える余裕を持ってほしい。
なぜなら、答えは自然と向こうからやってくるものだから。
その中から、選んでいけば良いのだから。

心を開けば、その世界はどんどん広がっていくし、他を受け入れないと(お茶はいい、ヨガはいいとだけ主張していては)自分も受け入れてもらえないのではないか。

【私も神だが、あなたたちもみな神なんだよ】

先生がお会いした、サイババの言葉です。

【つながると(円/縁)無になる】

対象物があると、私とあなたとは別なものとして存在する。しかし、同化すると境目がなくなる。お茶の所作も、自分のものになると一体化する。瞬き、呼吸なども私たちの生活の中に溶け込んでおり、普段、気づかれていない(無になっている)それをあえて意識して行うのがヨガという所作。

【心でものを見なさい】

人はリラックスしている時、第三の目を眺めているという。だから上を向いて見える。第三の目、というものは確かに存在することを忘れないようにしましょう。
見えるものが真実ではなく、何を心の目で見ているのか。何が正しいかではなく、何を信じるかだ。

お茶席では、電気をつけず、自然の光の中で見えてくるものを楽しみます。
露地を通ってくるのは、通りながら俗を払い落とし、扉をくぐりながら、一旦物の見え方をリセットするのです。

【あの世ですぐ会えますよ】

死んだらなくなるのは肉体だけであり、生きた証、精神のエネルギー、は次の次元に移っていく。
親鸞聖人の言葉:理性、頭でわかっていても、死ぬのが怖いのはやはり神秘。
長生きする意味とは、前世の業をこなすこと。
だから、早く亡くなった方は現生でしっかり業をこなしたのだ。

【チューニングしすぎないように】

波動の違いが物質の違い、だからいい波動に合わせるのが本来良いのだが、

チューニングをしすぎると疲れるものだ。変なところにチャンネルを合わせてしまうこともある。
だから、見なくていいものを無理に見ようとしなくて良い。
どの階層にもいろんな人がいるのだから、見れば良いのは頂上の神様だけ。あとは自分のことを第一に考えれば良い。

【きょうげべつでんふりゅうもんじ】

文字や言葉による教義の伝達のほかに、体験によって伝えるものこそ真髄であるという意味を「教外別伝」「不立文字」と言います。

◾︎教外別伝(きょうげべつでん)
師から弟子へ心に直接の体験として伝えることが大切だということを説いています。何事も自分の努力で体得して、はじめて自分のものにするのです。

◾︎不立文字(ふりゅうもんじ)
言葉から離れてひたすら坐禅することで釈迦の悟りを直接体験するという意味で、文字に頼らず実感せよということをです。悟りの境地は文字や言葉では伝えれない。限界があるということです。

【不安の正体:振り回されること】

不完全な私たちは不完全に生まれてきたのだから、満点でいようとするのではなく、お互い、叱ったり叱られたり、補ったりされながら生きれば良いのではないか。そのようなお互い様の気持ちを持ち寄れるかどうかで、社会のあり方は変わってくるのではないか。

生きているということは、振り回されるものだ。生きている限り、また新たな課題がやってくるものだ。物事に振り回されている証拠が、私たちは何か叶わなかった時、それを受け入れられず、何かのせいにして(責任転嫁して)しまう。

【全部、最初からあったんだ】

幸せを探そう、苦しみから逃れようとしてきたが、ある日、全てが最初からここにあったことに気がついた。

【世界一短い十牛図のストーリー】

(1) 道具はあるから、何かしたい
(2) 探さないと気が済まない
(3) 牛のお尻 (尊い命)を見つけた
(4) 牛と格闘し、自分のものにしたい!
(5) 自分のものにしたぞ!
(6) 牛の背の上で笛を吹く(コントロール自由自在)
(7) 共に寝起きし仲良し
(8) 円 (牛と僕は同化して無になった)
(9) 自然の時の流れ (生活がある)
(10) 街に戻り、あたり前に社会に生きる

悟りとは、対象物に振り回されることなく、一つになり(親和し・対立せず)、ただ、生きていくこと

《まとめ – 命・存在に対し謙虚になり謙虚になること》

先生がおっしゃったように、言葉で全てをまとめられるものではありませんが、実は境先生は私たち家族がお茶を習っております先生でもあります。先生にお稽古をしていただきながら、また、お茶の世界の文化のお話に耳を傾けながら、今日も生きていられることに感謝する、ということが、お茶や禅、ヨガの根底に共通するものではないかと思いました。

今日も、もうすぐ小学校から帰ってくる息子を、窓を眺めながら待とうと思います。


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