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産後クライシスにマタニティリストラティブ

産後クライシスに関する記事を読みました。
http://www1.nhk.or.jp/asaichi/2012/09/05/01.html
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131111-00023658-toyo-soci&p=1

こういうご夫婦のために「マタニティリストラティブヨガ」のDVDをつくりました。

責任感の強いお母さんは緊張して疲れているのです。
夫婦は合わせ鏡です。
お母さん自身が「自分の一番の仕事は笑顔でいることだ」ということに気づかなくてはなりません。
お母さんの笑顔は、権利であり義務なのです。
ご主人さんやお子さんにとって、お母さんの機嫌が悪いことほど迷惑なことはありません。
世界平和や社会貢献よりよりずっと大切です。
誤解を怖れずにいえば、どんな手段をつかっても、お母さんは疲れを癒せばいいのです。
自分を許し、相手を許せるような寛容さを養わねばなりません。

私自身が行き詰まってしまうお母さんでしたので、産後クライシスを迎えるご夫妻の辛さは少し想像できます。

1-2歳の頃の赤ちゃんはお母さんが守ってあげなくてはなりません。お母さんは「私がいなくては」という気負いを強く持つあまり「私がいなくてもいいのではないか」「私は母親失格なのではないか」という感情にとても敏感なのではないかと思います。なぜなら、私たちの脳は二つあり、一方を思えばセットのように一方の思いがこっそり忍び込んでくるからです。相反する二つの思いが脳の中で拮抗するのです。そうなると「私はこんなに頑張っているのになぜ認められない」「私はこんなに頑張っているのにこの人は育児のいいとこ取りをして」「この人は私のことを侮辱している、家事ひとつしないくせに」という気持ちの矛先が「私はこんなに頑張っているのに、あなたは家事ひとつしないで」という「理由にしやすい」矛先に向かっていくのではないかと思います。だからかわいそうなことに頑張って家事をしてもご主人は認めてもらえないのです。

お母さんは家事を手伝ってほしいだけなわけではないのです。
もちろん、手伝ってもらえば嬉しいなと思います。でもそれで怒りがおさまっていない、ということは別な理由があると思うのです。それは「自信をなくしていることに気がついてほしい」ということなのではないかな、と思います。
「この子を守るために私はこんなに日々緊張して頑張っているのに、あなたは仕事に逃げればいいからいいわよね。」と怒りの矛先は家事をせずに仕事に出かけることに向かいます。
もし、ご主人がこういってくれたらどうでしょう。
「きみばかりに育児の負担をかけてしまってごめんね、緊張するだろうね、疲れているだろうね」
何も緊張を解くためのマッサージをプレゼントしてほしいわけではないのです。
「私はあなたには想像もできないくらい、母親としての責任感があるの!」そしてその自負は裏返せば自分の自信のなさなのです。
実際には男性は男性で、おっぱいをあげられないさみしさや、仕事のあいだ一緒にいれないさみしさもあるのです。
でも、自分の気持ちでいっぱいいっぱいのお母さんは、だんなさんのさみしさを気遣う余裕や寛容さは持てるはずがありません。
でも「赤ちゃんを守るために毎日緊張して疲れているんだね」と言ってもらえたとしたら、「この人もこの人なりにさみしいのね」とか「私の方が赤ちゃんと一緒に入れて幸せなことなんだわ」と思える余地もでてくるかもしれません。

結婚前は甘えてほしいと思っていた相手の甘さばかりが目につき、世話しなくてはならない相手が二人に増えるわけです。ご主人はいきなり甘えを断ち切った優等生にはなれません。お母さんは一気にキャパシティオーバーで、気持ちの余裕がなくなります。今までできてきたことがうまくできなくなると、自分を責めずにはいられません。

自分を肯定したいのにできない、という気持ちの揺らぎは自分を否定したくないのにしてしまう、ということと表裏一体です。子供が産まれて1-2年の間はお母さんは初めての育児に自己否定の日々を送ります。自分を自分で否定することでしか、自分がいることを肯定できなくなっていくとしたら。

自分は悪いお母さんだ、と決めつけます。悪いお母さんにしたのは、主人のせいだ、ということになります。相手を責め文句しかいわなくなった女性を愛せる男性がどこにいるでしょう。

でも、記事でも語られているように「とりあえず、出産前に「産後クライシス」という概念を認識する」だけでも、防げることはあるのかもしれないと思います。
3歳ぐらいになればお母さんも肝が据わり、子育てにも自分なりの自信がついてくるのだと思います。(そんなことないかな・・・(笑))

産後も変わらず白いバラを贈り続けてくれ、気難しくいじける私に耐え抜いてくれた主人、仕事に向かう私を応援してくれた母、主人の両親、そしてこんなお母さんを励まし慰めてくれる可愛い我が子にもあらためて感謝の想いを伝えたいと思います。

p.s.この記事を読むと、アンジーももしかして産後クライシスだったのかな、と思います。やっぱりブラピはすごい!
http://medical-yoga.luna-works.com/column/archives/1184


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