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【シリーズ産後うつ-3】見下されるのは運命なのか

理屈はわかった、じゃあどうするか。

産後鬱で必要なのは、死なないこと、離婚しないこと、これさえ乗り切れれば、ホルモン安定後、快方に向かうケースは多いのではないかと思います。

大切な時を失わないために / 失われた時を取り戻すために、どうしたらいいのでしょう。

まず複雑とはいえ、問題を整理してみましょう。

NHKサイトより

産後の女性は出産で体力が落ちている上に睡眠不足、さらに育児不安に苛まれるというように体力的にも精神的にも非常に辛い時期です。女性は『わたしを愛してくれているのなら、この辛さを察して助けてくれるだろう』と思います。それなのに男性が出産前と同じように仕事を優先して育児参加をしないと、女性は「辛さを理解してくれない」「助けてくれない」と受け止め、「愛してないのね」と感じてしまうというギャップが取材を通して見えてきました。

(1) 夫が仕事優先 → 夫の力ではどうしようもない

(2) 妻は辛いのに頑張り屋さん、完璧主義 → 男性が手伝わなければ妻が全部やるしかない

(3) 夫婦が本音で話せない、あるいは平行線 → 心が離れていれば仕方ない

(4) 疲れている

このなかで、物理的な解決が可能そうなのは、唯一「疲れを取ってあげること」

だけど、休ませてあげたくても、休ませ方がわからない。というのが現実です。

実際、休んでいいよ、と言われても妻の方は「休めるわけないでしょう」と鎧をますます固めます。

【スタートラインは一緒だけど】

両親学級で両親学級で沐浴やおむつ替えを習える時代になりました。だけど、新米のお父さんのことは、学生アルバイトだと思って接しなさい、というアドバイスが存在します。

やる気はあるが、勝手がわからない学生アルバイトを、うまく使いこなすのは上司の裁量です。ちゃんと具体的に指示を出せば、やる気のある学生アルバイトは張り切って働いてくれることでしょう。だけど、何をしたらいいかわからない上に「使えないわねえ」と冷たい視線を投げかけられれば、そこは居心地のいい職場ではなくなっていくでしょう。喜んでもらえることを心から嬉しいと思い、センセーションを持ちながら育児に参加するというよりは「頼まれているからやっている」「やらないと気まずいからやっている」どうやっても「やらされている感」は滲み出てしまいます。
それがたまたま「手伝ってあげる」という言葉になって出てしまうと「主体性がない」と揶揄されます。もっと悪いことに「俺だって頑張ったんだよ」というオーラを出してしまうと、事態はさらに悪化します。
「ちょっとぐらいやったつもりでやったつもりにならないでよ」「辛い所は全部押し付けておいて、(子育ての)いいとこ取りしないでくれる?」

【使えない人、気が利かない人として堕ちていく】

産後クライシスの原因として、男性の気が利かなさが指摘されることもあります。出産後、小さな命を守る役割を担った母親は「気配りの人」になります。全身全霊で我が子の安全に気を配ります。申し訳ない言い方かもしれませんが、気配りのレベルが違うのです。
大概の家庭では女性が家事のエキスパートであり、家事と子育てはお母さんが頑張ってこなしていきます。どんなに頑張っても男性は「気配りの足りない人」にしか映りません。

気になり始めると、夫の気の利かなさばかりが目に入ってくるようになる。この人はなんでこんなに「無神経」なんだろう。しっかりしてくれないんだろう。他にもっといいところもあるのに、それはもはや、気働きをすることが価値観の礎になっている母親の目には決して入ってきません。そうなったとき、男性にとってできることは、気遣いのできる人を目指すことではありません。どんなに頑張っても評価されませんから!不毛です。頑張ったところで、決して女性の心は満足させられないのです。

【需要と供給が成り立っていない】

女性の本音は、おしめや沐浴を手伝って欲しいわけではありません。

(1)何か自分ができることで、私の負担を減らしてください。それを自分で考えて、行動で示してください。(ゴミ捨て、掃除、洗濯、お風呂洗い。夫婦が3人になると、あるいは子供が一人増えると、主婦の家事負担はぐっと増えます)

(2)負担を減らせないなら、私の気持ちを、あるいは体をほぐしてくれませんか。この緊張と疲れを何とかしてください。マッサージに連れて行ってくれるとか、睡眠時間を確保してくれるとか。

(3)上記のいずれもできないのならば、偉そうにだけはしないで。

ここに産後クライシスが起こる原因があるような気がします。

女性の言い分は、あなたが足りない。男性の言い分は、俺はこんなに頑張っているどうして評価されないんだ。

足りていないのは、男性の気配りではなく、疲弊した母親を救済する仕組みです。

男性にとっても、自分の頑張りを評価してもらおうとすることより、女性の神経ピリピリを緩和してあげることの方がよっぽど現実的な解決策のような気がするのです。

シリーズ産後うつ-4 に続く


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